夏のクイズ解説
第1問
次の文章は、大正から昭和初期に活躍した作家の著作から一部を抜き出したものです。作家の氏名と作品名を答えてください。
「人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは莫迦々々しい。重大に扱わなければ危険である。
又、人生は落丁の多い書物に似ている。一部を成すとは称し難い。しかしとにかく一部をなしている。」
【答】
作家名 芥川龍之介
作品名 侏儒の言葉
大正から昭和初期という年代が重要なヒントになっていると思う。
これで、芥川龍之介が浮かび上がる。
作品は、「侏儒の言葉」、読んだ記憶のない人には難しいか。
芥川の、警句的な物言い。
第2問
中村先生は中学校で数学を教えています。クラスは生徒が45人います。因数分解の単元を終えて習熟度を見るためテストを実施しました。
期待したレベルに到達していたのは40%の生徒でした。
そのため補習を行い再テストしたところ、新たに合格した生徒は12人でしたが、前回合格者から3人が脱落しました。
最終の合格者は何人でしょうか、また合格率は何%になるでしょうか。
【答】
27人・60%
45人のクラスの40%は18人。
新たに12人合格し、3人が脱落したので、18+12-3=27人が最終合格者。
クラス全体の45人に対して60%となります。
難しいところは、どこにもありません。
第3問
今年は丑年なので、牛にちなんだ鉄道の駅を探しました。
十二支の中では、丑が、人間社会に最もなじんでいるようで、駅名にもたくさんありました。
なかには、読み方の難しい駅名もいくつかありました。
次の各駅の読み方とどの路線にあるのか、その路線名をお答えください。
【1】 特牛
【2】 妹背牛
【3】 撫牛子
【答】
【1】 特牛(こっとい)
【2】 妹背牛(もせうし)
【3】 撫牛子(ないじょうし)
牛の付く駅名で、思いつくのは、小牛田駅(東北本線)や牛久駅(常磐線)などでしょう。東京に牛込という地名がありますが、大江戸線に牛込神楽坂駅や牛込柳町駅があります。名古屋の近くでは、牛山駅(名鉄小牧線)や牛久保駅(飯田線)あるいは牛田駅(名鉄名古屋本線)があります。
JR各社の駅では、北海道に多いようですが、近年、JR北海道が利用者の少ない駅をどんどん廃止しており、「今もあるのか」わかりにくくなっています。
さて、問題の駅ですが、1「特牛」は「こっとい」。山陰本線の西の方、長門市駅から、各駅停車に乗って下関を目指します。7駅目に「こっとい」駅があります。「こっとい」の語源としては、雌牛をさす方言の「ことい」からきたという説があります。1日平均乗車人数10人の駅です。
2「妹背牛」は、北海道、札幌から旭川に向かい、滝川をすぎて2つ目の駅。「もせうし」と読みます。何とか読めそうな駅名ですが、難読駅の一つ。平均乗降客数は70人以上です。旭川に近いのに、函館本線というのが驚きです。函館本線は、旭川から札幌を経て、小樽経由で山を越えて長万部に出て、長万部で室蘭本線と合流します。五稜郭から木古内に向かう路線が道南いさりび鉄道となったので、函館駅はひとつだけ飛び地のような駅になりました。
3「撫牛子」は、青森県弘前市の駅。奥羽本線弘前駅から青森へ向かう最初の駅です。「ないじょうし」と読みます。なかなか読めない駅めですが、路線としては都市部の駅で、乗降客も多く、現地では、何の不思議もなく、「ないじょうし」と読まれています。