名友報126号「新春クイズ」 

解答と解説 

第1問

 次の文章は、日本文学の昭和の時代を代表する作品の冒頭部分を抜き出したものです。海外移民を題材とした作品で昭和5年に同人誌に発表されました。作家名と作品名を答えてください。  

 「一九三〇年三月八日。神戸港は雨である。細々とけぶる春雨である。海は灰色に霞み、街も朝から夕暮れ時のように暗い。」

 まず、問題文中、同人誌への掲載は、「昭和5年」ではなく「昭和10年」の誤りでした。おわびして訂正します。

 正解は、石川達三の「蒼氓」。第一回の芥川賞受賞作なので、若いころに読まれた方は多いのではないでしょうか。昭和10年4月、「早稲田文学」の同人たちによって創刊された同人誌「星座」に掲載され、同年10月に改造社から同作を表題とした短編集が刊行された。その後、第二部「南海航路」第三部「声無き民」が書かれ、『蒼氓三部作』となって文庫化された。ブラジル移民を余儀なくされた貧農たちの苦闘の日々を客観的筆致で描写した作品で、受賞作の第一部は、神戸の移民収容所を描いたもの。題名の「蒼氓」とは、名も無き民衆という意味で、底辺で生きる人々の姿がイメージされている。なお、山下達郎さんに同題の曲があることを、最近知りました。

正解  作家名 石川達三   作品名  「蒼 氓」

第2問

 9人でじゃんけんをしています。あいこの状態を止めてもらい、伸びている指を数えると、13本でした。「ぐう」を出した人は何人ですか。

 ぐう(伸びた指0本)、チョキ(伸びた指2本)、パー(伸びた指5本)とし、

全員が正しくじゃんけんをしました。 

 この種の問題は、場合を分けて考えるとよい。まず、伸びた指の数の多い「パー」の数から調べると効率が良いだろう。伸びた指は13本だから「パー」の数は、0~2の間とわかる。2と考えると残りが奇数で、「チョキ」の数と合わない。〇でも同様だから、パーの数は1と決定。従って13-5が「チョキ」を出した指の数で、4人と確定。残りが「グウ」、9-1―4=4で、グウも4人。簡単でしたね。

 正解  ぐうを出した人は4人 

    

第3問 

 鉄道の駅名には読み方の難しいものが多くあります。次に掲げるひらがなの駅名を正しい駅名に直し、どの会社線のどの路線の駅か、答えてください。JR各社線と本州内の私鉄線が対象です。  

 1 なんじゃい 

 2 ふこうだ 

 3 のぞき

 

 今回は本州内とはいえ、対象を私鉄線まで広げたので、難しくなったでしょう

か。耳で聞いて、「え!」と思う駅を取り上げてみました。いずれも、鉄道好き

の人たちにはおなじみの駅ですが、「検索」するだけで、正解にたどり着けたで

しょうか。 

  

 の「なんじゃい」は「南蛇井」で、北関東は群馬県高崎駅を拠点とする上信

電鉄の駅。上信電鉄は明治28年の設立と、日本で4番目に古い私鉄であり、

現在は高崎駅から下仁田駅の33.4㎞を21の駅で結んでいる。パンタグラフ

の付いた「電車」が走っている。沿線には高崎商科大学や世界遺産となった

「富岡製紙場」がある。私は、上州一之宮「貫前神社」の最寄り駅「上州一ノ

宮」に行くために利用した。「なんじゃい」については、記すことがなく、耳

から聞いた音の響きが面白かったというか「え、なに」と思ったので、思わず

駅の駅名標を確認した覚えがある。高崎から、終点下仁田駅の3つ手前の駅。

の「ふこうだ」駅は、「深郷田」。青森県の津軽鉄道の駅。津軽鉄道は、五所

川原駅と津軽中里駅間20.7㌔を11駅で結んでいる。冬期の「ストーブ列車」

が有名だが、もともと人気作家の太宰治の故郷ということで、訪れる人は多い。

五所川原駅でJR五能線とつながり、終点の津軽中里駅まで、途中有人駅は「金

木駅」のみ。ここには太宰の生家が「斜陽館」として保存・公開されている。

どれだけ名家であったか。金木には「津軽三味線」を聞かせる店などがある。

「ふこうだ」駅は、終点の津軽中里駅の一つ前の、なにもない駅「深郷田」。

通った時は聞き逃して、終点の「津軽中里駅」を降りるとき、駅名板の隣の駅

名に「ふこうだ」とあるのを見て、一瞬「不幸だ!」と思った、記憶がある。

 

 「のぞき」駅は、旧国鉄時代から難読駅名として有名。音もちょっとエロい

響きがあり、気になる。山形県は奥羽本線の駅で、山形新幹線の山形駅を過ぎ

て、終点の新庄まで生き、在来線で秋田県の大曲駅を目指す途中、民謡で聞こ

える真室川駅の3駅先の駅。真室川町内だが、ほとんど秋田県にかかっている。

なんとなく、「のぞき」は「除き」の意味と思っていたが、「覗き」の意のよう

で、修験僧が、修行の終盤に断崖から逆さづりになって、秘仏を覗く修行を行

っていたことに由来するとのこと。「修行」の一部とはいえ、まんざら、昔は、

エロい意味もあったのではないか、と推測する。

 

 今回も、多くのご応募をいただいたが、残念な、不注意からくるミスは激減した。投函前に、ちょっと見直していただければ、ミスは減ると思う。クイズだから「不正解」もある程度やむを得ないが、不注意で不正解となるのは、採点者としても心苦しい。学校のテストとは違うが、不正解とせざるを得ない。

 出題の傾向が変わった、第2問(算数)への回答が多かった。一見、めんどくさそうな問題だが、やってみれば、意外と簡単に答えは出る。「パー」の数に気づくかどうか。気づけば、あとは簡単。

難読駅名は、やはり、鉄道や旅行に関心のある方からの応募が多いか。いまや「ネット検索」で答えはすぐに見つかるので、「鉄ちゃん」でなくとも正解にたどり着くことはできると思う。今回の出題駅は、東海地方からだと,行き難い所ではあるが、近隣にはいろいろな観光地もあるので、ぜひお出かけください。

 全正解者の中から、抽選により、1名にA賞(図書カード)、チャレンジの全問正解者から2名、各問の正解者から2名の計4名にB賞(QUOカード)を、それぞれお送りする。2月中には届く予定ですが、届かない人は抽選に外れたと思ってください。次回127号にも、クイズを掲載する予定なので、ふるってご応募いただければ幸いです。