名友報128号「新春クイズ」解答と講評

名友報128号「新春クイズ」にご応募をいただき、ありがとうございます。今
号クイズの応募者数は、過去最少でした。また、多くの人が「チャレンジ」でご
応募されていますが、今回は全問正解者が少なく、正解者には、かなりの高確率
で賞品が贈られることとなりました。
出題としては、どちらかといえば易しい問題であったと思いますが、勘違い、
思い違いなどで、不正解となったケースが多いように思います。この応募状況で
は「クイズ」存続の危機を思わせます。気を取り直して、次回も、ちょっと上品
な「高齢者の頭の体操」を基本に、いろいろな「頭の使い方」を引き出していき
たいと思います。
それでは、各問の正解と解説。
第1問
次の文章は、著名な日本人作家の代表的な作品について、関連する情報を断片
的に記したものです。文章から推測される「著作名」とその「作家名」を答えて
ください。
雑誌「群像」に掲載された。谷崎潤一郎賞を受賞した。
ペリーの来航から数年後で、幕末の激動が「始まっていた年を背景とする。
幕府の軍艦「咸臨丸」がアメリカに向けて浦賀港を出港した。
この船には、のちの勝海舟や福沢諭吉など後世の有名人が何人も乗っていた。
江戸城の門外で、幕閣の大物が襲撃され、命の落とす事件があった。
舞台となった村は、作家の故郷である四国の田舎が連想される。
100年後に起こる日米条約の改定にかかる大きな騒動が幕末の動乱と重ね
合わされる。
田舎の村に生活する、夫婦、兄弟、家族の関係を背景に、その時代の若者の屈
折・苛立ちなどを織り込み描かれた。
正解は 作家名「大江 健三郎」 作品名「万延元年のフットボール」
いよいよ、我々世代の代表作家「大江健三郎」の登場。学生時代、小説を読
む人で「大江」を避けて通る人は少なかった。後のノーベル文学賞作家ではあ
るが、当時は「時代の寵児」的な扱いで、人気作家ではあったが、文体は読み
辛く、回りくどく、1冊読み終えるのは大変な忍耐を必要としたと記憶する。
暴力や異常性愛など、計算づくで織り込んでくる作家でもあり、私は、好きな
タイプの作家ではなかった。
クイズとしては、ヒントも多く、難しくはないと思う。実際、応募者のほと
んどが正解していた。ノーベル文学賞の授賞につながる、作家の代表的な作品
ではあるが、出題は適切であったか反省しきり。最大のヒントは「100年後」
で、「60年安保」のこと。日米安保条約の改定で、1960年、では作品の
舞台は1860年。江戸城桜田門外の変は「安政年間」と記憶している人も多
いと思われるが、この事件後、改元があって「万延」となった。
幕府の軍船「咸臨丸」は2番目の洋式軍艦。では1番はというと「観光丸」
という。いまも使われる「観光」(国の光を観る))という言葉の初出?原典は
易経であったか?明治維新につながっていく高揚感や気概を感じさせる。この
ことを言いたくて、「咸臨丸」をヒントに使った。
「咸臨丸」には、勝麟太郎(海舟)や福沢諭吉のほか、後の有名人の名がみら
れるので、検索して調べてみてください。
第2問
連続する2つの整数を掛け合せると306になりました。その二つの整数
を答えてください。正解が複数ある場合は、すべての組み合わせを答えてくだ
さい。
回答は 「17と18」 「-17と-18」 の2組
まず、掛け算で306はどんな数が考えられるか。15の2乗は225、2
0の2乗が400だから、15~20の間の数が予想される。15×20は3
00だから、16より大きい数。16×20は320、この辺りでおおよその
検討がつく。電卓片手に、しらみつぶしでなく、おおよその見当をつけて叩け
ば、おのずと答えは出るでしょう。ただし注意事項はある。
数学的には、方程式。隣り合う整数の積。ある数をXとおけば、その隣の
数はXプラス1(もしくは-1)と書けるので、その掛け算は2次方程式。
整数だから、きっと因数分解できる。X×(X+1)=306を解けばよい。
ここからは、上と同じ、かけて306になる組合せを探す。結局は電卓のお世
話になる。
式を変形して、(X―17)(X+18)=0となるから、X=17、-18とな
る。二次方程式だから、答えは二つである。
X=17から、答えは「17と18」
X=-18から、答えは「-17と-18」 この二組が正解。
問題文では、「連続する整数」とした。まず、「連続する」を勘違いした人。問
題をよく読んで!
「整数」というと「正の数」と決めつける人も少なからずいます。整数には「正
の数」も「負の数」もあります。二次方程式を解けば、上記のように「負の解」
も出てくるので、間違えにくい。
「正解が複数ある場合」と注意書きしたのは、筆算で、紙と鉛筆で考えた人に、
「負の数」への注意を促したつもり。
この問題の不正解者、ほとんどが「マイナス」の組を書かなかった人、は過去
最多と言えるほど多かった。そのせいで、今回のクイズの正解率がダダ下がり。
第3問
次の文章は、日本に古くからなじみのある食材について書かれたものです。
文章から想定される食材の名称を、野菜売り場で見る一般的な名称で答えて
ください。
縄文・弥生時代には、「日本に伝わっていたと思われる。文献に記録として
初めて登場するのは日本書紀で、「於朋泥(おほね)」と表記されていた。平安
時代の「和名抄」には「おほね」と「こほね」の2種の記載がある。春の七草
のひとつで、食物の消化を助け、胃腸の働きを都と終える効用があるとされる。
正解は、「大根」
スーパーで購入した大根に付いていた「説明書き」から出題。
古くからあることは知っていたが、日本書紀の仁徳天皇の歌にでてくると
は知らなかった。「おほね」から「大根」を読み取る人もいたでしょう。春の
七草は大ヒント。「消化を助ける」でほぼ確信できるでしょう。
春の七草は、人により覚え方がいろいろあるようだが、私は、「せり」「なず
な」「ごぎょう」「はこべら」「ほとけのざ」、「すずな」「すずしろ」と覚えた。
ここの「すずしろ」が正解の大根。「すずしろ」と答えてくれても、正解とは
なりません。
余談ながら、秋の七草は覚えにくい。いいリズムにならないのだ。「はぎ」
「おばな」「くず」「ききよう」「ふじばかま」「おばな」「おみなえし」の7つ。
生活になじみがあるのはこちら。春の「ごぎょう」や「ほとけのざ」など、ど
こにあるの?でも、毎年1月7日には「七草かゆ」。年末年始の暴飲暴食で酷
使した胃や腸を癒す効果があるそうです。
以上、解説は終わり。今回の問題は、想定外に不正解が多く、当選の確率はか
なり高くなった、この講評は3月上旬に名友会ホームページに掲載される見込
みで、当選者には、2月末から3月上旬には賞品をお届けできると思う。
次回、「夏のクイズ」も予定しているので、多数のご応募を!!

