夏のクイズの回答と解説
第1問
次の文章は著名な日本文学作品から一部を抜き書きしたものです。もとの作品名と著者名を答えてください。
「木造のポプラほど、あざやかに記憶は残っていない。薄みどり色のポプラの若葉が可憐に微風にそよいでいた。ここから見た津軽富士も、金木から見た姿と少しも違わず、華奢ですこぶる美人である。
【答】
作品名 津軽
著者名 太宰 治
「木造」、「津軽富士」、「金木」といった語句から、青森県の津軽地方が舞台だとすぐわかる。
「金木」では、太宰 治の生家が「斜陽館」の名で公開されている。
金木には、五所川原駅から、ストーブ列車で有名な津軽鉄道で約25分で着く。終点は津軽中里。バスに乗り換えると小泊まで行ける。
『津軽』は、太宰にしては、清々しい印象を与える小作品。
津軽富士は「お岩木やま」と津軽の人たちに親しまれている霊峰
「岩木山」の異名。
1,600mほどの山だが、弘前や五所川原あたりからはよく見える。
第2問
列車が走行しています。いま、トンネルにさしかかりました。車体が完全にトンネルから抜け出るまでの時間を計るとちょうど20秒でした。
このトンネルの長さは何mでしょうか。
列車の速さは時速72Km、車両全体の長さは40mとします。
【答】
360m
計算は単位をそろえること。
Km ⇒ m 時速 ⇒ 秒速
時速72Kmは72,000mで、分速は1,200m、秒速は20m。
トンネルの長さと車両の長さ40mの合計の距離を20秒で通過したことになり、列車が20秒で進む距離は400m。400mから車体の長さ40mを引いた長さ、すなわち360mがトンネルの長さとなる。
第3問
明治5年10月14日(新暦)に、新橋・横浜間が開通し、日本の鉄道の歴史は始まりました。明治末、全国に「一ノ宮(一之宮)」と表記する駅が4つありました。
大正期に、駅名の混同を避けるため、東海道線の駅は「尾張一之宮(「尾張一宮」)、豊川鉄道の駅は「三河一宮」(現在は飯田線)、外房線の駅は「上総一ノ宮」のように改称されました。
さて、残りの「一ノ宮」駅は、その後新幹線の開業により再び駅名が変わりました。大正期の改称後の駅名と現在の駅名を答えてください。
【答】
旧称が「長門一ノ宮」駅で現在は新幹線停車駅「新下関駅」
「長門一宮」は「住吉神社」で、大阪の摂津にある「住吉大社」を総本社として、全国にある住吉神社のひとつ。航海の安全や豊漁の神をまつる神社。新幹線の開業前は、今よりも神社に近い所に駅があったようだが、今は徒歩20分位となっている。
JR東海には「飛騨一宮」という駅が高山線にあるが、これはずっと後に出来た駅。「飛騨一宮水無神社」の最寄り駅。また、私鉄では、群馬県にある世界遺産富岡製紙場の近くに「上州一宮」駅(上信電鉄)があり、「上野一宮貫前神社」の最寄り駅となっている。
また、四国には、琴平電鉄に「一宮」駅があるが、讃岐一宮田村神社の最寄り駅。
北陸鉄道石川線の「加賀一宮」駅は加賀一宮・白山比咩神社(しろやまひめじんじゃ)の最寄駅だったが廃止され、現在は「鶴来」駅止まりとなっている。